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ラウンドアバウトが日本の道路事情をよくする ラウンドアバウトの特徴。

ラウンドアバウトとは、信号を必要としない交差点で従来の十字型交差点と違い、円型の交差点で構成されている交差点です。ラウンドアバウト内では、中心の円(中央島)に沿って一周できる構造になっており、そこに周囲から複数の道路が接続している形になっています。

車はラウンドアバウトの中に入ってそこから行きたい方向に左折する形でラウンドアバウトから出ます。また、元来た道へUターンすることも可能な構造になっています。この道路の特徴としては、一時停止をする必要がない点で速度落として徐行して交差点内に侵入できます。また、交差点から出る場合、すべて左折して出る形になります。右折をすることはありません。

日本では2013年に長野県飯田市で導入されたのを気に全国で導入され始めていますが、まだまだ馴染みが薄いです。一方で欧米諸国(ヨーロッパ、オーストラリアニュージーランド)ではすでに一般的な交差点として整備されています。

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ラウンドアバウトの例(静岡県焼津市)

ラウンドアバウト走行のルール
簡単に説明すると、ラウンドアバウト内は速度を落として侵入し、自分の出たい方向に左折して出ます。その際、円内に車がいた場合、すでにはいろうとする車がいた場合は、その車が優先で、円内に車がいなくなるまで待ちます。そして車がいなくなったら侵入します。標識がある場合を除けば、基本的に一時停止はする必要はありません。

ただし、オーストラリアやNZの実走経験から見ると、園内に車がいても入り込む余地があれば停止せずにそのまま入る車が多く、また車が全くいなければ、減速せずにそのまま侵入する車も見られます。ウィンカーはつけない車がいたり、ウィンカーを出したりあまり統一されている感じはしませんでした。

交差点内で安全確認を行う場合、基本的に左側から車が来ることがないので、右からの車の有無を確認するだけで十分です。これは通常の交差点に比べて右だけ確認すればよいので楽です。


参考動画(オーストラリアのラウンドアバウト)

ラウンドアバウトのメリット様々
このラウンドアバウトですが、様々な点でメリットがあります。

信号がないため、信号で停止する必要がない。信号待ちで待たされる時間がなくなる。
基本的にラウンドアバウトには信号がありません。そのため、車がいないにもかかわらず、赤信号で待たなくてはいけないような時、ラウンドアバウトであれば赤信号で待つ必要がなく、そのまま交差点を通過することができます。つまり赤信号で待たされる時間がなくなるということです。

日本の場合、信号が非常に多く、赤信号で待たされることも多いですが、それがすべてラウンドアバウトになった場合、赤信号の待ち時間が減り、移動にかかる時間を減らすことができます。たとえば、20kmを移動するのに10回信号待ちになってそれぞれ1分待たされるとすれば、そこにかかる計10分が短縮できます。厳密にはラウンドアバウト内で減速し、停止することもあるので10分短縮されるわけではありませんが、理屈で考えればわかりやすいと思います。

信号がないため、信号無視で交通違反をする機会が減る。
日本の場合、信号が多く止められることが多いため、必然的に信号無視をしたくなるような衝動にかられ、信号無視をする機会も多いです。しかしラウンドアバウトになれば、そもそもそういう機会が少なくなるので、直接的に信号無視を減らす効果があります。これは交差点の安全にも寄与します。


信号機をすべて撤去してラウンドアバウトにしたNZ南島の市(ブレナム)の走行動画(国道で通過するだけ)。信号があれば、おそらく通過するのに10分~15分ほどかかる。

交差点内を速度を出して走る車を減らせる。(なくせる。)
従来の交差点の場合、たとえ信号があっても一時停止があっても、スピード超過で通過できてしまう構造になっています。日本の道路では、信号待ちをしたくないからと赤信号になる前に速度を上げて交差点を通過しようとする車を多く見かけますし、中には速度を上げて信号無視する危険な車もいます。しかし、ラウンドアバウトは構造的に必ず減速しなければならない構造なため、そのようなことは起こりえません。なぜなら円型の交差点なので、そのまま速度を出しながら交差点を走れませんからね。結果的に交差点に入る車は必ず減速するため、交差点内の安全に寄与します。

右折車と対向車の追突事故を防げる。
ラウンドアバウトは、外の道路へ出る場合、必ず左折する形で出る構造になっています。これは交差点内で右折するような構造ではないので、結果的に右折車と対向車の追突事故や、危険な右折(伊予の早曲がり)をなくすことができます。

信号にかかるコストを削減できる。
ラウンドアバウトは信号を設置しないため、信号にかかる設置費用、維持費、電気代をなくすことができます。
設置費用は1機あたり350-400万円らしいです。年間50機新たに設置されると考えると約1億7500円~2億の費用が1年で掛かりますが、ラウンドアバウトにして信号の新規設置を廃止すればその費用がそのまま節約できる計算になります。

維持費は電気代やシステム代などを含めて1機あたり約7万2000円といわれています。静岡県内には約6900台あるそうですが、信号の維持費を計算すると、静岡県では4億6980万円という費用が掛かっています。たとえばラウンドアバウト化でこのうち20%の信号が撤去されれば約9936万円(約1億円)のコスト削減になります。

なお、信号において改良やシステム維持などにおける年間の予算は約10億円といわれています。これもラウンドアバウト化による信号撤去で億単位の金額で節約ができます。

つまり、ラウンドアバウトの新規新設で既存の信号を撤去することで少なくとも数億円単位でコストダウンが図れるということです。

参考(一部引用);
信号機は、1基いくらするのか?
都道府県研究所、信号設置数ランキング

停電時における交通整理が不要
信号のある交差点では停電が起きてしまうと、交通制御ができなくなってしまうため、渋滞や事故を誘発させてしまいます。しかし、ラウンドアバウトは信号がないため、そもそも停電時のリスクを気にする必要がありません。

このようにラウンドアバウトは数多くのメリットがあります。一方で、円形交差点を作るための広い土地が必要なる点や、交通量の多い道路ではかえって渋滞してしまうなどのデメリットがあります。
そのため、交通量の少なく、比較的交差点幅の広い道路のみ限定されます。

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交通量の多い交差点ではかえって渋滞してしまうため、都市部の幹線道路では従来の信号制御のままで良い。

日本の場合、交差点自体が狭く、見通しの悪い場所や交通量の多い国道、県道は例外にしても、そうでない場所は中央島を設置するだけでラウンドアバウトにできる箇所がたくさんあります。

すでに欧米諸国では合理的な交通整理手段として一般化しています。少しずつではなく、まとめラウンドアバウトを設置し信号機を減らすべきだと思います。

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[C58] 様々な方法があるかも。

交通量の少ない交差点だけでなく、信号付きランドアバウトをすれば右折渋滞の削減も出来るし、歩行者用信号の押しボタンを付けるだけで車がランドアバウトに入るのと歩行者用だけ青になる方法など様々な可能性があると感じます。
信号付きのランドアバウトは右折レーンや矢印信号を削減できる利点もあります。

因みに、ヨーロッパでランドアバウトが整備されているのは主に英国やフランスなどの西欧諸国に多く、ドイツは緊縮財政やアウトバーンに車を使わせたいが故に西欧に比べて少ないです。
ロシア、アメリカ、中国はランドアバウトは少ないし、アメリカの多くの州は財政難でランドアバウトが整備できていない。
それに北京やニューヨーク、大阪、名古屋などの碁盤の目都市はランドアバウトは逆効果になる上に信号調節は放射線都市より比較的簡単なので信号調節をやった方が効果があると思います。

なので交通量が少なく交差する道路が全て同一車線数なら信号なしランドアバウト。
右折車が多く、交差する道路が全て同一車線数なら信号つきランドアバウト。
それ以外は点滅信号や信号調節などで対処した方が良いです。

長文で失礼しました。

[C59] Re: 様々な方法があるかも。

参考になる意見ありがとうございます。
フランスは欧米の中でも一番ラウンドアバウトの数が多い国だと聞いたことがあります。ラウンドアバウトってそんなに費用がかかるんですか?交差点を広げる場合はともかく、交差点をそのままラウンドアバウトに転用できるのなら、そんなにかからないような気がするのですが…。

信号付きラウンドアバウトはオーストラリアやニュージーにはなかったので、どんな感じなのかよくわかりません。動画などで勉強します。

日本の場合、ラウンドアバウトにするとはいっても、信号は相変わらず多いと思います。人口も多く車も多いので、大都市はもちろんいわゆる都市と呼べるような場所では信号がなくなることはないでしょう。オーストラリアでもシドにーやメルボルンに行くと信号だらけで逆にラウンドアバウトを見つける方が難しいくらいです。

信号が全くなくなるような土地は東北や北海道など人口の少ない地域が主でしょう。

大阪だと御堂筋などは信号多いですが、上手く連動させており信号のつなぎが非常に良いです。大阪でそれができるなら、日本全国で出来ると思うのですが、日本の場合、おっしゃるように信号の連動をよくするようにしたほうが良いかもしれません。これだけでも、幹線道路などはかなり走りやすくなりますし、ストレスも減り移動時間も減ります。その上で交通量の少ないところはラウンドアバウトにしたほうが良いかもしれませんね。

  • 2017-03-10 21:50
  • hiro1100
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プロフィール

Yasu1100

Author:Yasu1100
ドライブ、旅行好きの30代。
道路、運転マナー、海外の道路事情について、自分の思うこと、経験に基づくことを書きます。

2005年に原付で公道デビューし、2009年に4輪デビュー。2014年にオーストラリアへ渡航し、海外ドライブ開始。日本と海外を行き来しながら、生活を始める。
バイク、車で走った距離はおそらく10万キロ以上。1回も交通事故を起こしていないのは自分の自慢です。

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