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道路の立体交差について考える。【渋滞解消】

信号を撤去し交差する交差点の交通を円滑化、安全性を向上させる手段としてはラウンドアバウトや立体交差があります。今回は立体交差について書いていこうと思います。

ラウンドアバウトはここ最近普及し始めており、今後もっとちゃんとした形で普及すれば、日本の道路交通をよい方向に改善してくれるはずです。ただし、ラウンドアバウトは交通量の少ない場所に限定されるため、幹線道路や市街地での道路では効果がなく、交通量の多い場所に設置すると、かえって渋滞を招く結果になりかねません。もっとも、片側2車線以上のラウンドアバウトも考慮するのであれば、交通量の多い場所でも設置できる可能性は広がりますが、それでも都市部や交通量の多い幹線道路での効果は保証できません。

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ニュージーランド国道1号、首都ウェリントンの郊外のラウンドアバウト。幹線道路のラウンドアバウトは多くが郊外にある。

立体交差とは
道路における立体交差とは、複数の道路が交差点という形ではなく、一方もしくは双方が高架道路もしくは地下道路で交差する形態を示します。

幹線道路は高架道路、もしくは地下道路(アンダーパス)で交差点を通過し、クロスする道路はインターチェンジを設けて、平面交差で交差します。なお、高速道路におけるインターチェンジやジャンクションも立体交差の一種です。

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立体交差(高架)の一例

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立体交差(アンダーパス)の一例

立体交差は一方の道路がクロスする側の道路の交通を妨げない、わかりやすく言うと、信号付きの平面交差という形を取らずに交差することが可能です。高架やアンダーパスで通過する車は、速度を落とすことなくそのまま通過することが可能になります。
また、信号待ちによる渋滞を減らすことができ交通容量が増加します。また、それに付随して交差点に起因する交通事故を減らすことができます。

なお、高速道路もしくは一般道の自動車専用道路は連続立体交差という形式を取ります。交差する道路とはすべて立体交差で、交差点や信号は全く設けず、幹線道路とはインターチェンジで接続するという形態ですね。

立体交差にしても平面で交差する側の道路が渋滞するようなケースもあり、そういう場合は、双方の道路を立体交差にする形態もあります。あまり例は多くありませんが、ここ最近で立体化された国道16号と246号の町田立体はそのような形態ですね。

町田立体イメージ
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引用;国土交通省川崎国道事務所より


日本の立体交差
ここではここでは主に一般道における立体交差について取り扱います。

日本における立体交差は、渋滞が多い箇所や主要な道路との交差点で積極的に活用されています。特に交通量の多い道路では立体交差化が進んでいます。

それでも、幹線道路を中心に依然として平面交差区間が多く、多くの場所で渋滞の原因になっています。特に問題なのは、中途半端に立体交差化がされており、立体交差がされている場所とそうでない場所が混合し、立体交差区間では流れていても、平面交差区間で渋滞が起きているという点があります。言い換えれば交通量の多い道路が連続立体交差でないため、渋滞がひどいという点です。


この問題が特に深刻なのは首都圏と京阪神、名古屋圏、主に東海道メガロポリス地帯の車の交通量が多い地域です。
下記に具体例を上げます。

具体例:国道357号
この道路は東京の湾岸部を走る国道で、東関東道と首都高速湾岸線と並行して走っています。高速道路も全線6車線以上あり高規格ですが、国道357号もかなり高規格な道路で、片側2~3車線で整備され、一部の道路との交点は立体交差になっています。


参考動画:国道357号東京都内の動画(他の方の動画です。)


ただし、動画をみてわかると思いますが、渋滞がひどいです。上記は東京都内だけですが、続く千葉県内も同じような状態です。常に渋滞がひどいわけではなく流れる部分もあるのですが、信号のある平面交差点がところどころにあり、そこで車が止められ流れが悪くなっています。

信号のある交差点が渋滞発生のガン
この道路の問題は連続で立体交差になっていない点です。主要な幹線道路との交差点は立体交差になっていますが、そうでない道路との交差点は平面交差になっています。そしてそこが渋滞発生のガンになっています。

確かに主要交差点以外は交差する道路の交通量は多くありませんから、わざわざお金をかけて立体交差にするよりも平面交差にした方がコスト削減という意味では良いしょう。

これが人口がそれほど多くない地方であれば問題ありません。しかし、首都圏のように交通量の絶対数が多い道路で部分的に平面交差にすると、却ってこのように渋滞を悪化させる原因を作りだしてしまいます。交差する道路の交通量は少なくても、国道357号自体の交通量は多いわけで、それを信号制御で止めてしまうと、渋滞が起きてしまうのは当然でしょう。

道路建設の費用を節約して中途半端に平面交差にしたのが仇となったのです。対策としては、平面交差点の完全撤去、つまり連続立体交差しかないと思います。人口の多い大都市圏の場合、ちょっとしたことで交通の流れが悪くなりますから、高規格な幹線道路は平面交差を完全になくす必要があると思います。これは徹底する必要があり、中途半端であってはいけません。混雑している交差点を立体交差にしても、結局ほかの交差点で渋滞が起きてしまうからです。

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立体交差が完成した国道1号の原宿交差点手前
ここは立体交差になっても、渋滞は十分に解消していません。

合流による渋滞
なお、国道357号のその他の渋滞要因としては、合流もあると思います。仮に357号線が全線立体化されても、合流が原因で渋滞が起きる可能性があります。357号は多車線ですが、2車線区間が多いです。通常、357号のような都市部の高規格道路であれば、片側3車線以上で整備して、立体交差区間のみ片側2車線にして、左車線は交差する道路との平面交差にし、立体交差と合流する際はそのまま左車線にするケースが多いです。

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合流してきた車線がそのまま左車線になるケース。

左車線はそのまま側道になり、本線に合流後そのまま左車線になるということです。こうすれば、合流部で交通量が集中することはなく、流れで滞る頻度は減ります。これは特に無料の高規格道路、短距移動の利用者が多い高規格道路で効果があります。それでも交通量が多いと渋滞はなくなりませんが、混雑の度合いは減るはずです。


高速道路の交通量が一般道へ流れてくるのではないか?
国道357号線は一部で立体交差用の土地が確保されており、立体交差化それほど難しくありません。

ところで、一般道の高規格化で必ず出てくる反論が「一般道を走りやすくすると、高速道路の車が流れてきてかえって渋滞がひどくなるのではないか?」という点です。

これは日本独自の問題で、そもそも高速道路の料金が高すぎるからこのような問題が起きてくるのですが、高速道路が無料か、それほど高い料金なければ、車が一般道に流れてくることはなかったでしょう。

一定数は流れてくるが、交通状況が悪化するレベルではない。
例えば人口が少なく、車の交通量も多くない、さらに国道と高速道路がほとんど並行して走っているような場合は、一般道が高規格であれば、高速がガラガラになり、一般道が混雑するのは当然でしょう。
ですが、国道357号のようなケースの場合、いくら国道が整備されても、東関東道、首都高速の方が高規格で速度制限も高く、移動時間も短くなるのは明らかで、特に長距離を移動する車は引き続き高速道路を走り続けると思います。この部分だけ無料の国道を使ってもあまり節約にならないですし、かえって移動時間がかかってしまい意味がないからです

もちろん、ある程度は流れてくるだろうし、それで交通量が増えることはあると思います。仮にそうなったら、そこは高速道路の料金調整をうまく行う方向性もあるし、国道357号側にも利用料金を課すという方向性もあります。あるいは一般道、高速道路を一体化して一つの道路として運営してしまうという方向性もあります。
この辺りについては今回は扱いませんが、とにかく高速道路があるからという理由で、渋滞している一般道の高規格化を行わないのは、渋滞を放置するだけで愚策です。


まとめ
立体交差について書いてきました。日本の立体交差についてまとめると、日本の道路は中途半端に立体化されている道路があり、そういった道路のうち、特に大都市圏では立体化がされていない交差点で渋滞がひどくなる傾向にあります。そして、その根本的な対策としては、そのような構造はできる限りなくして、連続立体交差にすべきということです。
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[C114] 千葉の道路について

千葉県の道路は日本の中でも道路事情が際立って悪く、特に市川、船橋がその傾向が強い。
加えて鉄道運賃が高く(北総、東葉は言わずもがな。京成やJRもかなり高い。)、電車の混雑率も極めて高い。
つまり、この地域で電車シフトは不可能に近いが、北総線の値下げか京成と同じ運賃にすれば電車に関してはそれで解決すると思われます。(東葉は直通先の東西線の混雑が激しく、ラッシュ時は混雑が激しい。)
道路に関しては宮野木JCT以西の京葉道路と東関東道の料金を調整した方が良さそう。
特に東関東道の値下げと京葉道路の値上げは首都高湾岸線にシフト出来るから東関東道の料金を大幅に下げれば周辺道路のみならず、湾岸線シフトが出来ると思います。
それと外環道開通が近いので外環道の開通と国道298号の信号調節も兼ねておく必要があります。
最も京葉道路は篠崎〜市川、幕張〜武石は無料だから東関東道の宮野木JCT以西の料金大幅引き下げはかなり効果があります。
後、圏央道の松尾横芝〜大栄JCTの4車線開通やアクアラインの通行料金を1200円前後に推移すれば、アクアラインを渋滞を減らし、利用者増加にも効果があると思います。

後、フランスのパリやロシアのモスクワ、サンクトペテルブルクの渋滞が激しいが何れも中央集権の行き過ぎで酷い混雑になっている。
特にモスクワの交通マナーの悪さはモスクワ市内の渋滞の酷さに起因しています。
逆にドイツはある程度、地方分権が進んでいる事、ナチス時代にアウトバーンがたくさん出来たのでベルリンでもそこまで混まないから地方分権は必要に思える。

但し、連邦制にするとアメリカや中国、ドイツみたいに連邦政府の他、地方政府の借金で実数より高い借金になるから緊縮財政を助長してしまう。
特にアメリカは各州政府の借金の酷さから山間部の整備が遅く、ランドアバウトも遅いから連邦制は危険だと思います。

[C115] Re: 千葉の道路について

鉄道に関してはあまり詳しくありませんので、わかる範囲で返信します。

料金調整>
圏央道と東関東道ですが、どちらも交通量がかなり多く、交通容量にそれほど余裕はないのでどうなんでしょう。
京葉道路は交通量が多いにもかかわらず4車線区間が多いので、まず全線6車線にして、交通容量を増やした方が良いと思います。
もっとも、東関東道の方が若干交通量は少ないようなので、料金調整の余地はあると思います。

外環道については同意です。国道298号ですが、あれ信号交差点があるのが欠陥だと思います。外環道本線よりも低規格でも良いから信号がなくノンストップで走れるようなバイパス道路にするか、もっと外環道とうまく連携して運用した方が良いと思います。これはまた、別の記事にして書こうと思います。

連邦制>
僕ははじめは連邦制について賛成だったのですが、ここ最近は今の状態を維持しつつ地方分権を進めた方が良いと思うようになりました。借金もそうですが、制度を大きく変えるよりも今の状態を改善していく方向性の方がかかる費用も少ないだろうし、都道府県をそのまま維持できるからです。あとは今の地方自治体が連邦制移行後に独自でやっていけるのか?という疑問もあります。

  • 2017-07-16 20:47
  • hiro1100
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プロフィール

Yasu1100

Author:Yasu1100
ドライブ、旅行好きの30代。
道路、運転マナー、海外の道路事情について、自分の思うこと、経験に基づくことを書きます。

2005年に原付で公道デビューし、2009年に4輪デビュー。2014年にオーストラリアへ渡航し、海外ドライブ開始。日本と海外を行き来しながら、生活を始める。
バイク、車で走った距離はおそらく10万キロ以上。1回も交通事故を起こしていないのは自分の自慢です。

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