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Advisory speed limitとは?【危険な箇所での安全速度の掲示】

今回はAdvisory speed limitという概念について書いていこうと思います。海外では一般的ですが日本では知られていない概念だと思うので、何のことかわからないと思います。日本語で直訳しても変な訳になってしまうのですが、Advisoryは勧告・忠告という意味なので、「速度規制の忠告」みたいな感じではないですかね。ここでは安全速度と定義しておきましょう。規制速度とは少し違います。ただ、これでもちょっとわからないと思うので書いていきます。

危険な箇所安全速度を示す。
道路には制限速度が設定されていますが、部分的にはその制限速度では危ないと思われる箇所が存在します。例えば制限速度が100k/hと設定されていますが、直線区間は良くてもカーブの区間では100k/hで曲がるのは危ない箇所があるとします。

そういう箇所の場合、その区間であまりにもカーブが多ければ、制限速度自体が低めに設定されますが、そうでない場合は、このAdvisory speed limitが設けられます。制限速度は100k/hですが、カーブの部分だけ安全速度という形で低めの速度を示すのですね。この速度はこの速度以上のスピードを出すと危険であるという表示を示しています。ですから、例えば60と表示されたら、制限速度が100k/hでもカーブの部分だけは60k/hまで落として走行しないと危ないということです。

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こんな感じです。この場合、この先のカーブでの安全速度は85k/hということになります。

つまり、安全速度(Advisory speed limit)は、危険な箇所にだけ安全速度という標識を立てて、その箇所のみ安全に走れる速度を示すということです。

オーストラリアやニュージーランドに滞在していた時は、主にカーブがある区間でこのAdvisory speed limitを見ました。カーブ以外でも市街地の道路や舗装の悪い道路、住宅街の道路などでも見かけます。安全速度なので、規制速度と違い強い法的拘束力は持たないようですが、これは国によって解釈が異なるようです。この速度を超えても違法ではないのですが、この速度を超えて交通事故を起こした場合は、全責任は運転していたドライバー側の過失になるというのが一般的のようです。例えば、オーストラリアではこの速度を超えて事故を起こすと、保険がおりなくなります。つまり、実質違反をしたようなものと考えてよいですね。

参考:Wikipedia(英語版) Advisory Speed limitについて

参考ツイート:



メリットと日本での導入

危険な箇所での安全速度がわかる。
カーブや狭い道路、住宅地などでこの表示があれば、何キロで走れば安全なのか?つまり安全に走れる速度の基準がわかります。今の日本では危険な箇所もそうでない場所ても一律40~60キロということが多いので、本当に危険な場所での安全速度がわかりません。そのせいで危険な箇所で交通事故が多く発生しています。そのため、よって、この速度の掲示によって、危険な箇所での交通事故の減少に貢献できると思います。

適正な規制速度と安全速度を設定できる。
日本の例えば高速道路では、区間ごとに規制速度を設定しているところが多いようで、100k/hで安全に走れる場所でも一箇所でも危険な場所があると、安全な箇所も含めて規制速度が低めに設定されます。ここ最近ではトンネル部分だけ、橋の部分だけ規制速度を設けている箇所もありますが、限定的です。

部分的に安全速度を設けるような形にすれば、高速道路全体は規制速度を100k/hにして、危険な箇所だけ80k/hの安全速度の表示をさせるということが可能です。これによって、速度にメリハリがつき、安全なところではスピードを出し、危険な箇所では速度を落とせるようになります。

日本での認識と導入について
日本の場合、安全速度という形で表示されていたり、悪天候時や道路工事の際に規制速度がかかることがありますので、この概念がないわけではないでしょう。ですが、一般的には知られていないし、カーブで安全に走れるなどの安全速度が表示されてない所が大多数です。さらに、住宅地でも法定速度のルールによって規制速度標識がなければ、60k/hで走れてしまう現状がありますし、制限速度そのものが機能していないため、これらが本当に機能しているかどうか疑わしいものがあります。安全速度という概念はありますが、これは道路交通法でも規定されていません。つまり、Advisory Speed limitはないと考えてよいでしょう。

Curve no speed
カーブでは速度注意を促す標識はあっても、具体的に時速何キロまで安全なのか?という表示はない。

よって日本でもこの発想を取り入れるべきで、危険な箇所に安全速度を設けるべきだと思います。

機能していない規制速度がネック
ただし、日本の場合は規制速度そのものが機能しておらず、60k/hと表示していてもそれ以上の速度で走るのが日常です。そのため、今の状態で安全速度という発想を取り入れても、誰も守らない可能性があります。

また、規制速度は警察が決めていますが、警察は安全のためといっておきながら、取り締まりのためにわざと低い速度規制を設定します。そのため、カーブや危険な箇所でもわざと低い安全速度を設定する可能性がありますし、実際に安全速度がある場所でも低めに設定されていると思います。

なぜなら、仮に低めの規制がかけられていた場合、制限速度以上の速度を安全速度として表示させることはできないからです。本当は60k/hで走っても安全な箇所を40k/hにして、カーブは50k/hで走っても安全だから50と表示するのは不自然でしょう。その場合、40かそれ以下の表示になるはずです。


そのため、この安全速度制度を取り入れる場合、同時に今の理不尽な規制速度そのものを見直す必要があるでしょう。
安全速度が守られるためには必要なことは2つあります。1つはその速度が合理的で理不尽な規制でないこと。もう1つは、その速度を犯した場合のペナルティをドライバーに理解させておくことです。

重大違反には厳しいペナルティを。
安全速度を超えて走っても、厳密には違法ではないのですから、速度を出すことは可能です。しかし、例えば事故の際に保険がおりないとなれば、それは取り締まり以上にリスキーでしょう。
取り締まりは違反金を払えばよいだけですけど、保険の場合は多額の費用を自腹で払わないといけませんからね。それはあまりにもかわいそうではないか?という意見もありますが、よほど何か納得できるだけの理由がなければ、それは速度を超えて走ったドライバーが悪い自業自得です。
知らなかったというのは理由にはなりません。車を運転しておく際に最低限理解しておくことだからです。それにそういった概念を知らなくても、カーブ手前で安全速度60と表示されていれば、誰でも意味は理解できるでしょう。

これは他の部分にも言えますが、重大な違反を犯した悪質なドライバーには厳しいペナルティを課す必要があると思います。違反金を払うとか、数日免許停止とかそういう生ぬるいレベルではなく、です。そうしないと、交通違反を軽視するようになります。

いくら安全運転を広報で呼びかけても、それでは意味がありません。「~したら保険がおりない、過失はすべて~側にいく、一発で免許停止、1年は車の運転ができない」など、違反をした際のペナルティの大きさを示さないと、それが本当に重大な違反、危険行為であるということを本質的に理解させることはできないでしょう。


少し話がそれましたが、安全速度にも同様のことが言えます。
まとめると、危険な箇所に、規制速度とは別に安全速度を表示させて、ドライバーに危険な箇所を知らせるようにする。その際に安全速度を超えて走行し事故を起こした場合、高いペナルティを課すということです。
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プロフィール

Yasu1100

Author:Yasu1100
ドライブ、旅行好きの30代。
道路、運転マナー、海外の道路事情について、自分の思うこと、経験に基づくことを書きます。

2005年に原付で公道デビューし、2009年に4輪デビュー。2014年にオーストラリアへ渡航し、海外ドライブ開始。日本と海外を行き来しながら、生活を始める。
バイク、車で走った距離はおそらく10万キロ以上。1回も交通事故を起こしていないのは自分の自慢です。

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