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東名・名神高速道路 名古屋都市圏区間を6車線にすべき理由

新東名・伊勢湾岸道・新名神などの開通で東名・名神高速道路の交通量は減りました。特に静岡県内の東名高速道路は、以前と比べても格段に走りやすく制限速度100k/hでの巡航が可能になりました。しかし、愛知県内は依然として交通量が多く、渋滞も頻発しています。名古屋都市圏における東名・名神は多くの区間で交通容量をオーバーしているため、断続的に6車線にする必要があると思います。

expandingTomei in nagoya
名神高速一宮インター付近の道路状況、走行車線、追い越し車線ともに交通量が多い。

以下にその理由を上げていきます。

1.交通量の多さ
6車線化が必要な根拠としての1つ目は交通量の多さがあります。
交通量(「道路統計年表2015参照)
2016y10m15d_215906262.jpg

2013年のデータです。三ヶ日から豊田に関しては新東名延伸前のデータしか得られなかったのですが、開通速報で約43,000台が新東名にシフトしたとのデータがあったので、単純に43,000を差し引いて数値を出しました。()の数字は新東名延伸前の実数です。一般的に1車線あたり12,000台の交通容量を持つといわれています。4車線の場合、48,000台になります。多少の交通容量オーバーは許容しても、4車線で交通量が多い基準を考えると、おおよそ55,000~60,000台以上が1つの目安になるでしょう。それを目安にすると音羽蒲郡~大垣間でそのキャバシティを超えているのがわかります。

東名高速は音羽蒲郡インターまでは比較的スムーズに走れますが、それより先になると交通量が増加するため走りにくくなります。4車線に縮小した後に走った実感としては、やはり70,000台くらいは走っているでしょう。豊田ジャンクションで減少するものの、依然として50,000台以上はキープしています。豊田インターを過ぎると再び70,000台近くまで増えます。名古屋インターをピークにそれより先は再び58,000台まで落ちますが、小牧ジャンクション以西は再び70,000台を超え、名神高速の一宮インターから東海北陸道の分岐までにかけては90,000台を超えます。一宮ジャンクションを超えると、あとは西に行くにつれて減少します。

6車線化がされている路線としては、名神高速の栗東インター~草津ジャンクション間は81,892台。京都南インター~大山崎ジャンクションは86,248台。九州自動車道の鳥栖ジャンクション~久留米インター間は71,798台。首都圏に目を向けると、70,000台以下でも首都圏から主要都市まで6車線になっている例が多く、たとえば鹿沼インター~宇都宮インター間は6車線区間の末端ですが42,133台、中央自動車道大月インター~上野原インター間は54,216台です。(「道路統計年表2015参照)この数値だけで判断すれば、拡張するだけの理由付けにはなると思います。


2.名古屋都市圏の大動脈
東名高速道路名古屋都市圏の主要大動脈の1つです。静岡県内の東名では約30,000~40,000だった交通量が50,000~90,000まで膨れ上がるのですから、長距離の移動もさる事ながら、名古屋都市圏内の移動の絶対数も多いです。また他の路線、中央道、伊勢湾岸道、名二環、東海北陸道と名古屋高速と接続しているため、ほかの路線と合わせて使う車も多いです。
名古屋を通過するにせよ、目的地にするにせよ必ず使う路線といっても過言ではないでしょう。

なお、東名・名神のバイパスとしては伊勢湾岸道が建設され新名神も開通しましたが、新名神開通時に交通量はわずか10,000台がシフトしたのみであまり交通量は減少していません。
東海環状自動車道も建設されてはいるものの、バイパス路線としての機能は微妙でしょう。土岐より西に関しては暫定2車線ですし、バイパスとして使うにしても遠回りです。東海環状道の西側区間が全通することで変化があるかもしれませんが、これもあまり期待はできません。

交通量が多いのは、東名沿線から流入する車、流出する車が多いからです。下の図を参考にすると岡崎・豊橋方面から伊勢湾岸道方面へ移動する車、豊田から名古屋方面へ移動する車、中央道と名古屋高速11号の接続路として使う車、名古屋高速と東海北陸道の接続路として使う車が多いのがわかると思います。

highwaytrafficvolume in Nagoya
交通量が平均8万台ある伊勢湾岸道は全線が6車線になっている。

3.渋滞していなくてもスムーズに走れない。
この区間は制限速度が100キロとなっていますが、交通量の多さから100キロで巡航することは難しいです。さらに朝夕や土日などを中心に、依然として渋滞が発生する区間でもあります。一宮ジャンクション付近はほぼ毎日渋滞が発生しており、名古屋インター付近、岡崎インター付近も渋滞が多いです。

参考動画;東名高速美合PAから豊田JCTまで。



現在では、日進ジャンクションから名古屋インターまでと、春日井インターから小牧ジャンクションまで、一部パーキングエリアとインターの間に付加車線、登坂車線がありますが限定的です。

コストをかけない拡張方法を考えていく
以上の3つを考慮すると東名・名神の音羽蒲郡インターから大垣インターまでは断続的に車線を増やしたほうがよいでしょう。そうすれば、名古屋都市圏の端から端までをカバーできます。

しかし、拡張するとなればお金もかかるので、できるだけお金を使わない拡張方法が望ましいです。2011年に行われた路肩を使った暫定3車線方式はとても合理的だったと思いますが、路肩が狭くなる、制限速度が低くなるという点があり問題はありました。やはり高速道路であれば最低80キロ以上が望ましいです。

参考:東名高速道路 音羽蒲郡IC~豊田JCT間の3車線(暫定)運用を開始しました。(3車線運用開始時のNEXCOの記事)

道路設計そのものを見直す拡張方法
東名や東名阪の3車線化はあくまで暫定だったので、車線の幅を狭くしただけの緊急措置でした。しかし、ここでは車線だけではなく、路肩や中央帯も含めて、道路設計そのものを見直したうえで車線を増やしたらどうか?と提案します。

道路構造令における高速道路の車線幅、路肩、中央帯などの規定(一部参考)
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*長さの単位はm

路肩、中央帯の値は通常は右側の最大値を利用しますが、やむ得ない場合のみ左の最小値まで下げることが可能です。つまり、一部で中央帯が4.5mのところもあれば、それ以下のところもあるということです。

具体的には高速道路の第1種1級および2級で整備されている高速道路を第2種1級規格、つまり首都高速湾岸線のような形で都市高速規格で整備しなおすというものです。路肩を狭くし、中央帯も削り車線幅を確保します。一部で道路幅が確保できない部分は道幅を広げますが、最小限に留めます。しかし、しっかりと道路規格に沿って整備するため、暫定3車線のような路肩が全くなくなるような不自然な道路設計にはなりません。

通常の高速道路は比較的ゆとりがあり、100k以上で安全に走行できるように設計されてるため、路肩、車線、中央帯などかなり広くとられている区間が多いです。そのため、規格を下げて車線を広げても、現在ある道路幅だけで十分に可能、もしくは少しだけ道路幅を広げるだけで車線を広くすることが可能なケースが多いようです。

名古屋地区の東名・名神の場合、道路規格は第1種1級で建設されています。これを都市高速の規格にすると以下のようになります。
tomei 6lane

理屈上は道路幅を広げずに車線を増やすことが可能です。もっとも、一部区間で路肩、中央帯など狭くとられている区間もあり、理屈通りにはいかないでしょう。また、路肩自体は狭くなるため非常駐車帯を一定間隔で設けた方が良いでしょう。個人的に言いたいことは、このように道路規格を変えるだけで現在ある道路幅だけで、もしくは少しの拡張だけで6車線化が可能なのではないか?ということです。

ちなみに、一宮JCT~一宮IC間では3車線化が決定したようです。



また、新東名開通後の東名・新東名の交通量が出ました。豊田JCT以東は以下のようになっています。
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引用:国土交通省「記者発表資料」より

なお、拡張方法についてはスマートモーターウェイ方式という路肩を車線に転用し運用する方法があり、個人的にはこの方法も推奨しています。この方式は路肩がないという点についても対策が考えられています。詳しくはこちらの記事をご覧ください。


中央自動車道の上野原以東を6車線にするにはどうすればよいのか?

中央自動車道の上野原~高井戸間を6車線化したほうが良いことは、以前から上がっている話です。土日祝日の渋滞がひどいという点と、首都圏の主要高速道路、東名、中央道、関越道、東北道、常磐道、東関東道のうち中央道だけが4車線という点を踏まえると、拡張はやるべきでしょう。 渋滞の名所である小仏トンネルは、上り線のみ新たにトンネルを掘っているようで、それ以外でも付加車線の設置などが検討されているようです。


参考動画:中央道調布インター付近の3車線化。(他の方の動画です。)

参考:第4回中央道ボトルネック検討GW渋滞対策について

中央道車線数

しかし、部分的に拡張しても渋滞がなくならいのは誰もが思うことです。土日に30キロ以上の渋滞を引き起こすのに、それがほんの数キロ拡張しただけで、渋滞がなくなるわけがないでしょう。やるなら、多少をお金をかけてでも全線やるべきです。

中央道の交通量(平成22年度交通センサスより)
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交通量が1日当たり6万台を超えているのは八王子インターから高井戸インターまでです。しかし、約5万台が走る八王子~上野原間は、土日や長期休暇になると激しい渋滞を引き起こすため、やはり拡張が必要でしょう。

上野原~八王子JCT間
部分的に拡張されてはいるものの、連続して6車線にする必要があります。ここが広くなるだけでも、休日の渋滞はかなり緩和されると思います。ここはそれほど都市化が進んでいるわけではないので、普通に拡張が可能だと思います。上りでは新しいトンネルの工事が決定したようですが、下りは特に対策はありません。予算を渋らずに、もっと大胆にやっていいと思うのですが、できれば2+2+3で7車線か、2+2+2+2の8車線にしてほしいと思います。


参考動画(中央道下り八王子JCT~相模湖IC)


八王子JCT~高井戸IC
問題はこの区間ですね。高度に都市化が進んでいるため、道路自体の拡張は難しいです。そうなると、路肩を車線にするか、高速道路の上に高架道路をもう1本建設するかしか方法がありませんが、後者はあまり現実的ではありません。

ちなみに路肩を車線にするにしても、高井戸と三鷹料金所間は路肩すらなく、制限速度が60キロに規制されているため、実質拡張は不可能です。そのため、厳密には三鷹料金所~八王子JCTのみ路肩車線化による拡張が可能です。

なお、将来は外環道のジャンクションができることを踏まえると、外環道まで6車線にするのが合理的だと思います。外環道で交通量は分散しますから、車線が外環道以東で減少しても問題はありません。

都市高速規格に変えられないのか?
この区間だけ道路規格を落として道路幅はそのままにして6車線にできないのかと思います。この区間は片側2車線ですが、設計速度は120k/h、制限速度は100k/hです。交通量が多くとても100k/hで走れるような区間ではないので、車線を増やし道路規格を下げて設計速度を80k/hにしても、それほど問題ではありません。

より具体的に説明すると、以下のようになります。

中央道(八王子~調布間)の道路構造(左から路肩、車線、中央帯)
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*側帯の値は省略。中央帯は反対車線の部分を除いた数値(4.5mを2で割った数値)

上記の第1種1級の構造から第2種1級の構造に変更した場合
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*中央帯は反対車線の部分を除いた数値(1.9mを2で割った数値)。

理屈上は道路幅を広げずに車線を増やすことが可能です。

ちなみに中央道と東名・名神高速道路に関しては路肩、車線、中央帯がかなり広くとられているようです。であれば、この道路幅だけでなんとか広げることができそうな気がします。ちなみに、八王子~上野原までの区間は、道路幅に余裕があるようには見えず、この区間を拡張せずに車線を増やす場合、路肩を車線に転用する場合は車線の幅自体も狭くする必要がありそうです。

なお、別記事で紹介しているスマートモーターウェイという拡張方式は中央道のような都市部の高速道路の拡張に有効だと思います。詳しくはこちらを参考にしてください。

まとめ
この区間の6車線化は必須ですが、八王子ジャンクション以西は普通の拡張のやり方でなんとか車線を増やし、八王子ジャンクションから外環道までは道路規格を変更したうえで車線を増やすことが可能なのではないかと思います。

高速道路の制限速度は何キロが良いのか考える。その1

前回の記事の続きです。日本の速度規制は多くの場所で低く設定されており、にもかかわらず多くのドライバーがそれを無視し、本当に危険な場所でも、スピードを出して走る車が多いということを書きました。ここでは、高速道路(都市高速は除く)の規制速度について何キロが妥当か?考えていきたいと思います。

なお、この話をする前に、前提として現在の+10や+20キロならOKという暗黙の了解を廃止する必要があります。これはどういうことかといえば、規制速度が低すぎるため+10.20キロ程度であれば、警察も黙認し、取締りは受けないという話です。時々耳に入ってくる話なので知っている人は多いですよね。

もし、規制速度を緩和するのであれば、このような暗黙の了解はなくし、欧米諸国のようにもっと厳格に取り締まる必要があります。これが実現しない限り、規制緩和をしても実勢速度が上がる可能性があります。例えば、新東名が120キロまで緩和されたら、+20キロまでなら良いということで140k/hで走る車が増えるのではないか?ということですね。

取締りうんぬんについてはまた別の記事で書くとして、ここでは何キロまで引き上げるのが妥当か?などを検討していこうと思います。

120~130k/h、欧州と同じような規制速度が適切かどうか?
よく120kや130kまで緩和しても大丈夫ではないか?欧州でそのような規制が一般的なのだから日本もそうするべきという意見を聞きます。

確かに、道路規格は日本と欧州で差があるわけではありませんし、。120k/hで走る車が少なくないのも事実ですし、設計速度が120k/hを担保にした道路もあります。新東名や新名神は140k/hでも安全に走れるように設計されている区間があります。
欧州と同じような・・・と書きましたが、韓国や中国でも最高速度は120k/hですし、東南アジアでも120k/hに設定されている国がほとんどですよね。世界的に見ても120-130k/hぐらいの規制が良いのではないか?ということです。

しかし、日本の場合、日本の道路事情も考慮する必要があると思います。

日本の道路の場合、トラックや軽自動車など速度が普通車に比べて遅い車も一定数います。トラックは重量が3.5t以上の車両は80k/hが規制速度になっていますが、120k/h以上にすると速度差が40k/h以上も上がるので危険です。

車同士の速度差が大きいということは、それだけほかの車と干渉する頻度が多くなるということでもあります。後続に追いつく、追いつかれる、一定の速度で走れない、煽り運転にも繋がりやすく、それによって追突事故の危険も高くなる、スムーズに走れず他の車と干渉する回数が増えればドライバーの運転ストレスもたまるなど、いいことは1つもありません。

日本の場合、地域によって異なりますが、トラックの交通量が多い路線もありますし、車の速度差は小さくありません。そのための速度差の問題を無視することはできないでしょう。


欧州の多くの国ではトラックは基本的に追い越し車線へ出ることは禁止されているので、日本もそうすべきで、そうすれば良いだろうという意見もあると思います。一方でトラックの速度規制緩和も必要ではないか?という意見もあります。個人的には両方の意見について同意ですが、それでも速度差の問題が解決するわけではないでしょう。またトラックの速度が緩和されても、せいぜい90k/hか100k/hでしょう。緩和されるかどうかも疑わしいですし、他にも遅い車はいるわけです。

ここ最近は、欧州各地の高速道路の車載動画を見ていますが、欧州の高速道路でも特に交通量が多い路線は基本的に片側3車線以上になっています。日本の場合はどうかというと、3車線なのは交通量の多い一部の区間だけです。主要な幹線軸(山陽道や九州道、東名・名神など)ですらも片側2車線の区間が大半を占めます。


参考動画:ヨーロッパの高速道路の車載動画(倍速)です。フランスの地方都市からスウェーデンのストックホルムまで。パリやブリュッセルなど主要な都市を通過していきます。

個人的な意見としては、交通量が多い路線で、制限速度を高くに設定した上で、トラックや乗用車など速度差のある車を円滑に流すには最低でも片側3車線以上ないと危険だと思います。

また、線形が良くない高速道路もたくさんあります。山間部を走る中国道を120k/hにするのは不可能でしょうし、線形が良くてもトンネルが多く、トンネル内部は路肩がほとんどない山陽道は引き上げそのものが難しいんじゃないですかね?もちろん、その速度で走れないことはないでしょうけど、安全性に問題ありそうです。

それを踏まえると、設計速度が高く片側3車線である路線、例えば新東名高速の静岡県区間は車線を増やしたうえで、120k/hまで引き上げても問題ないと思います。また、線形が良く3車線区間が続く茨城県内の常磐自動車道の一部区間も可能だと思います。

もっとも、片側2車線でも交通量が少なく、低速車両との干渉が少ない路線で、かつ線形も良いのであれば120k/hまで引き上げても良いと思います。しかし、そのような箇所はあまり多くありません。よって、120k/hまで引き上げられる路線は一部の路線に限られると思います。

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直線が多く、片側3車線、アップダウンも少ない。このような道路であれば規制緩和は可能だと思います。


線形が良くても交通量の多い高速道路は規制速度は引き上げられない
仮に上記の規格を満たしていたとしても、大都市やその近郊の交通量が多い路線は引き上げられないと思います。

具体的にどれくらいの交通量があると駄目なのかは判断が難しいですが、たとえば、東名高速道路の東京IC~厚木ICにかけては片側3車線あり、横浜町田IC~厚木IC間は設計速度も120k/hです。しかし、この区間は1日の交通量が10万台を超え、渋滞も頻発している路線です。交通量がキャパシティを超えているため、渋滞はしていなくても車の流れは悪く、100k/hを下回ることも少なくないでしょう。こういう道路に対しても、設計速度が高いからといって、規制速度を高くするのでしょうか?それでも交通量に見合った車線数であり、車の流れがスムーズなら良いですが、この場合、明らかに交通量が足りないなうえに、渋滞も多く渋滞していなくても流れが悪い状態です。

仮に規制速度を上げても、常に交通量が多ければ、誰もその速度で走れないということにもなるので、都市部もしくは近郊などの交通量の多い路線は、線形が良くても制限速度を引き上げるべきではないと思います。

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片側3車線、設計速度が120k/hの九州道の鳥栖JCT付近。しかし交通量は多く流れは良くない。

このような場合、交通量と流れに見合った適正な規制速度を設定するか、交通量の多い時間帯は規制速度を下げ、交通量の少ない時間帯は引き上げる可変式速度規制なども考えて良いと思います。

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参考:日本の高速道路の設計速度 こちらの記事から引用させていただきました。


線形が悪い箇所の80k/h以下の速度規制の妥当性

個人的に特に引き上げて欲しいのが低い規制がかけられている区間です。80k/h以下の速度に規制されているのは線形が悪い、トンネルがあるなどの理由で低めにされていることが多いのですが、大型トラックなどを除けば、多くのケースでこの速度は守られていません。乗用車の場合、100k/hで走る車も多く、場合によってはそれ以上の速度で流れていることもあります。高速道路上の低い速度規制が妥当か?といわれると、もちろん適正な速度になっている箇所もありますが、実は多くの箇所はそれ以上の速度でも安全に走れる場所が多いです。

設計速度と制限速度の関係・設計速度以上の規制速度は可能か?
参考:道路の制限速度は設計速度に捉われすぎない方が良い!
上記の記事では非常に興味深いことが書かれているのですが、ある区間の設計速度が80k/hだからといってその区間全てが80k/hで走らないと危険というわけではありません。部分的に80k/h以上で走ると危険な箇所があるため、危険な箇所が含まれる区間も一律に80k/hに設定しているということです。

日本の速度規制方式
図で表すとこのようになります。

上記のように100k/hで走れる道路でありながら80k/hという低めの規制速度を設定しているんですね。記事でも書かれていますが、このような規制は、本当に危険な箇所がわからなくなってしまうため、事故を誘発することにもなり危険です。それなら、本当に危険な箇所、区間にのみ80k/hの規制をかけて、それ以外は一律で100k/hにした方が危険な箇所がわかりやすく、安全な箇所は規制速度も引き上げられるので良いでしょう。

合理的な速度規制の決め方
この決め方の方が合理的です。

これを踏まえれば、上記の地図で設計速度が80k/hとされている場所でも100k/hまで引き上げられる箇所は増えるでしょう。
また、海外では一般的になっている安全速度という概念を取りいれても良いと思います。詳しくはこちらの記事を参考にしてください。

100k/hまで引き上げられる箇所は引き上げるべき
高速道路は最低でも100k/h以上で走れる道路というのが世界の標準です。しかし、日本の高速道路は80k/hの速度規制がかけられている区間が多く見られます。120k/hへの引き上げも考慮すべきですが、上記のように100k/hで合法的に走れる箇所を増やすことも都市間の旅行速度向上に貢献し、危険な箇所が把握でき事故防止にもつながるため、良いと思います


設計速度は安全に走れる速度の指標なのだから、それ以上の速度引き上げは無理ではないか?というのが一般的に知られていることだと思います。しかし、上記の記事のタイトルにもあるように、設計速度にこだわる必要はないと思います。
これらを踏まえると、欧州のように120k/hまで引き上げられる箇所は引き上げ、その一方で80k/hがかけられていても、安全な箇所は100k/hまで引き上げるのが良いでしょう。

高速道路の規制速度については、設計速度や日本の交通事情などを考慮して、自分の自論を書いていきました。しかし、これ以外にも、85パーセントタイル速度やソロモンカーブなどがいくつか考慮すべき点があります。別の記事でそれら点について言及しながら、日本の規制速度についてさらに書いていこうと思います。

日本の制限速度について考える。世界との比較

日本の道路交通の中でもっとも問題とされているのは、制限速度の問題です。日本の制限速度は他国に比べて低めに設定されており、一方で車の性能は昔よりも良くなってきているため、多くのドライバーが制限速度を守らずに走っています。たとえば、よく「制限速度で走ると煽られるから+10キロで走ったほうが良い」とか「高速道路で140キロで煽ってくる」「制限速度は60キロだけど、みんな90くらいで走っている」などと言われますが、このようなことが言われていること自体、制限速度が全く機能していないということが理解できます。

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制限速度40という標識があっても守らない人は多い。


日本の制限速度

日本の高速道路の制限速度は100キロが上限です。新東名と東北道の一部区間で、試験的に110キロに引き上げている区間がありますが、これはまだどうなるかわかりません。100k/hに下がる可能性もあります。一方でカーブやトンネルなどの多い路線や道幅の狭い路線は60-80キロに規制されています。都市高速道路は60-80キロ暫定2車線の高速道路は60-80キロに規制されています。

一般道は、法定速度は60キロであり走りやすい道路であっても制限速度は60キロです。狭い道路や市街地の道路は、その道路環境によって10~50キロに規制されています。一部の高規格な道路では規制が緩和され、70-80キロになっている道路もありますが、それはあくまで例外であり多くありません。

Route7 inNiigata
新潟バイパスの制限速度70キロ。一般道ですが、高規格道路で信号がなく、道路は全て立体交差なので速度が緩和されました。

日本以外の国の制限速度はどうなのか?
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世界の最高速度一覧(ウィキペディアより画像引用)

ヨーロッパでは110キロ~130キロが多く、アメリカは州により異なるも105~140キロ、カナダは100~120キロ、オーストラリアは110キロ、ニュージーランドは100キロとなっています。アジアを見てみると、中国・韓国および東南アジアの多くは120キロ、台湾は110キロです。(最新のデータでは日本とニュージーランドは110k/hに引き上げられました。)

速度の高い国を見てみると、ドイツはアウトバーンの一部区間で制限速度はなし、ポーランド、ブルガリアとアメリカのテキサス州では140キロです。オーストラリアはノーザンテリトリー(北部準州)では最高速度が130k/hです。

一方でアフリカでは日本より低い制限速度、80キロや90キロの国がいくつかありますね。東ティモールは最高速度が70キロになっています。

このように見ていくと、日本よりも制限速度が低い国があるじゃないか?と思うでしょうが、そういう国は発展途上国が多く、そもそも車自体が普及していないし道路の整備も進んでいないので、全く比較の対象にはなりません。

また、これはあくまで最高速度であって、大多数の道路が何キロで規制されているかの方がより実態を理解できます。
たとえば、オーストラリアでは制限速度110キロとなっていますが、これはあくまで高速道路の制限速度であり、一般道は最高でも100キロです。オーストラリアの場合(ノーザンテリトリーを除く)、高速道路は都市部とその周辺にあるだけで、日本のように国土を高速道路が縦貫しているわけではありません。つまり110キロで走れるのはほんの一部の区間だけです。ドイツも場合は無制限なのは一部の路線だけで、大部分はちゃんとした制限速度があります。


また、この最高速度がそもそも守られているか?ということも考えてみると、一部の国ではそれを超えて走っている車が多い現実もあります。たとえばスウェーデンは制限速度より+20キロで走る車が多いという話を聞いたことがあります。途上国ではそもそもルール自体を守らないので、速度標識など単なる飾りでしょう。日本の場合も同じことが言えますね。

上の図を見ると、そこまで日本の速度規制が低いようには見えませんよね?速度の低い国はほかにもあるし、上記のオーストラリアのような例もあります。ただし、この図から日本の制限速度の問題点は見えてきません。

日本の制限速度の問題点
日本の制限速度の問題点は、制限速度が合理的にかつ適正に決められておらず、安全に走れる速度よりはるかに低い速度であることが問題です。

80キロでも安全に走れるように作られているにも関わらず、50キロという低すぎる規制速度を設定している。車の流れは70キロなのに、公害問題などの配慮から40キロに設定しいるなど、理不尽な規制速度が課されているのです。

Route1.jpg
速度の低すぎる道路の例;設計速度80キロのバイパスとして建設したにも関わらず、ここは50キロに指定されている。場所は、三重県の亀山市の国道1号線亀山バイパス。

このような低すぎる速度規制はほとんどの人が守らず、標識はただの飾りとなっています。また規制速度が守られない状況は、ドライバーにとっても負担がかかるし、安全性の観点から見ても問題があります。

具体的に説明すると、主に3つの点があげられると思います。

・何キロで走れば良いのか?何キロで走れば安全なのかという指標がない。
適正な規制がされていないため、ドライバーが何キロで走れば安全かがわからないという点が1つ目にあります。また、単に低い規制が設けられているだけでなく、本当に危険な箇所はちゃんとした制限速度が設定されているにも関わらず、一律で設定され、その箇所ですらも制限速度が守られていない実態があります。本当は50k/hが安全速度なのに、多くのドライバーがそれを守らず70k/hで走っているような実態があるということです。また、車の速度がそれぞれバラバラだということもあるでしょう。60キロで走っている車もいれば、70キロで走る車もいる。あるいは90キロぐらいで走って、オービスのあるところだけ減速するような器用なドライバーもいます。

・道路の安全性の低下
上記のような状態のため、それぞれの車が干渉し、煽り運転や、強引な追い越しなどに繋がり、道路環境が悪くなっているという点が2つ目にあります。また、規制速度が守られないため、危険な速度で走る車、例えば、一般道であるにも関わらず高速道路と同じ速度で走る車が増えるなどという点もあります。

・尊守意識の低下
それでも制限速度を守る車はいます。しかし、制限速度は多くの場合低めに設定されているため、規制速度を守らない車から煽られ威嚇されることによって、法律を守っている車が不利益を被る理不尽な環境が作られます。これは、守っている側からすれば、法律を守っても悪いことしかないということになり、その結果ルールを守らなくなり、交通ルールそのものを軽視することにも繋がっています。

加えて、あえて低すぎる速度設定を放置して、警察がそれを利用して速度違反の違反金を稼ぐ手段にもなっている点があります。

このような合理性がない速度規制は、放置していても良いことは全くありません。合理性があり、誰もが納得する規制速度にする必要があると思います。

さらに、規制速度が低すぎるため、都市間移動の平均速度を下げる原因の1つにもなっています。
都市間連絡速度の比較
参考文献:国土交通省

リンク先には日本の主要都市間の連絡速度も掲載されています。ドイツ、フランスが制限速度を合理的に決めている上で95k/hという高い数値を出しているのに対して、日本はこの中で最も低い59k/hです。高速道路も整備されているのだから、せめて80k/hくらいまでの水準になっても良いと思います。

もちろん、規制速度の低さだけが連絡速度を低くしているというわけではありません。高速道路が未開通の区間もありますし、信号のある交差点が多い、渋滞が多い、道路が狭いなどもあるでしょう。

しかし、規制速度の低さが都市間の連絡速度低下の原因の1つであることは確かでしょう。物流業者などは低すぎる速度規制でも守っているところが多いですからね。それが、結果的に経済や交通に悪影響を及ぼしている側面もあります。

解決策としては、設計速度や交通量、実勢速度などを参考にして制限速度を大々的に見直す必要があると思います。具体的な部分ついては別の記事で書いていきます。


新東名の速度規制緩和100k→110kは反対。優先すべきは規制速度と実勢速度の乖離の解消




新東名の森掛川IC~新静岡IC間で、平成29年11月1日から試験的に規制速度が100キロから110キロに緩和されています。日本の低すぎる速度規制の実態を考えると、規制緩和は喜ばしいと思いますが、個人的にはこの規制緩和には賛成できません。現状の状態では規制緩和を行わない方が良いと思います。


新東名は設計速度が高く設定されており、120キロで走行しても安全に走れるようにできています。また、この区間は一部で片側3車線になっているため交通容量にも余裕があり、速度規制緩和には何も問題ないように思えます。まあ確かにそこだけを考えれば、問題はないのでは?と思います。しかし、賛成できない理由はこれがメインではありません。

1.今の速度規制の暗黙の了解、+10.+20kmオーバーで黙認なら、130k/h以上で走行する車が増える可能性がある。

今の速度規制には暗黙の了解があります。これは速度規制+10k、もしくは+20kまでなら取締りはされないという点、本音と建前の速度の違いです。建前では低い規制速度を設定するんだけど、実態は誰も守っていなくて、警察もそれを黙認するというやつですね。

これは非常に曖昧なもので人によって考え方が違いますが、現状の速度規制を守って走るより、規制速度+10.20(高速道路では+30)で走る車がいるということは事実としてあるでしょう。
また、一部の車ではレーダー探知機を取り付けて、オービスや取締りなどをできる限り回避し、スピードが出せるところでは80規制だろうが60規制だろうが、暫定2車線であろうが、出せるだけのスピードを出し、常に120k以上で追い越しレーンを走り続けるようなドライバーもいます。
もっとも、道路状況や地域性によって程度の差はありますが、日本全国どこへいってもこういう車がいます。

こういう状況の中で規制緩和をするとどうなるか?
それまで100kが規制速度で110や120で走っていた車が130や140kで走るようになる可能性があるでしょう。110キロの制限速度を守るのか走るのかというとそうはなりません。もちろん、規制速度を守る車もいるでしょうし、100kかそれ以下で走る車もいるでしょう。しかし、規制速度以上で走る車が多く、規制速度に暗黙の了解があるのであれば、車の平均速度が上がる可能性は否定できないでしょう。

2.低速車両との速度差が大きくなる。
規制が緩和されるのはあくまで普通車だけで大型車(トラック)は80キロのままです。トラックなどが80キロで走っているところを現状では100k以上で乗用車が追い越していく日常があります。現状は規制速度を守らない車が多い事を踏まえると110~120k辺りで追い越す車が多いと考えて良いでしょう。

110kに緩和されれば、その速度がさらに大きくなる可能性があります。現状でも30~40k/hの速度差があるのに、それ以上大きくなるわけです。速度差があるということは、実はスピードを出して走るよりも危険で、遅い車と速い車が干渉しやすい、煽り運転を引き起こしやすく、同時に追突事故が起きやすくなるということでもあります。

新東名は片側3車線ではない。
上記のような状況がありつつも、断続的に3車線あれば、追い越しにおいては融通が利きます。たとえば3車線あれば、90kで80kのトラックを追い越すのに、追い越し車線へ出なくても中央車線から左の低速車を追い越すことができます。しかし3車線なのは割合的にそんなに多くなく、大部分が片側2車線です。

新東名に関してはトラックの交通量が多く、80キロ~90キロで走るトラックや追い越しレーンを90キロで走る車も多いです。そういう状況では、片側2車線の場合、110キロ以上で走っても遅いトラックと干渉しやすくなります。

地方でも交通量の少ない地域を走る人にはあまりピンとこないと思いますが、新東名や新名神、東名、名神などの首都圏から関西にかけての高速道路や、山陽道など比較的多くの工業都市を縦断する高速道路は、トラックの交通量が多く遅いトラックと速い乗用車との干渉が起こりやすいです。

こういう車同士の速度差の大きくなる道路では、車線数を増やすのが一番効果的で、諸外国の高速道路を見ても、そういう道路は3車線以上で整備されている区間が多いです。日本でも交通量の多いこれらの道路の場合、最低でも片側3車線が必要であり、特に新東名については、まず静岡県内を全線片側3車線にしてから、規制速度の引き上げを検討すべきだと思います。


3.ドライバーのモラルが低い

最後に、特に休日を中心にドライバーのモラル自体が低い点があります。オーストラリア、ニュージーランド、日本の3カ国を走りましたが、比べるとやはり日本が一番ドライバーのモラルが低いです。西欧やアメリカと比べても低いでしょう。よく言われる安易な速度引き上げが事故増加につながるというのは一理あると思います。

具体的にどのようにモラルが低いのかというと、箇条書きで書きます。
・規制速度を大幅に超えて走る車が多い点
・追い越し車線をずっと走り続けて走行車線に戻らない車が多い点
・煽り運転をする攻撃的なドライバーが多い点や、車線変更を妨害する車がいる点
・軽自動車やバイクなど小排気量の乗り物を軽視する点
・トラックは遅いから邪魔などという発想をする人がいる点
・3車線あると中央車線を走ろうとする車が多い点
・車線変更でウィンカーを出さない車が多い点
・左の走行車線を追い越しに使う車がいる点

などです。あげるとたくさんでてきますが、このような運転モラルが低いドライバーが多いのであれば、やはり速度引き上げは行うべきではないでしょう。

規制速度云々もそうですけど、その前にまずドライバーも運転モラルを改善する必要があると思います。

まとめ
速度規制緩和の反対の理由についてはおもにこの3つです。この中でも、特に1つ目の事項、規制速度+~キロで走る車が多いという点が問題だと思います。速度の取締りを厳しくして、制限速度以上で走る車がほとんどいなくなるというのであれば、速度引き上げは考慮されてよいでしょう。

Appendix

プロフィール

Yasu1100

Author:Yasu1100
ドライブ、旅行好きの30代。
道路、運転マナー、海外の道路事情について、自分の思うこと、経験に基づくことを書きます。

2005年に原付で公道デビューし、2009年に4輪デビュー。2014年にオーストラリアへ渡航し、海外ドライブ開始。日本と海外を行き来しながら、生活を始める。
バイク、車で走った距離はおそらく10万キロ以上。1回も交通事故を起こしていないのは自分の自慢です。

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